「プログラミングって、将来のためというより“考える力”が伸びるって聞くけど本当?」
「家でもできそう。わざわざスクールに通う意味はあるの?」
この記事では、小学生の保護者の方向けに、プログラミングが論理的思考力(筋道を立てて考える力)につながる理由と、家庭でできる伸ばし方、そして教室だから伸びやすいポイントを整理します。最後に、スクール選びのチェックリストも紹介します。
結論:プログラミングは「考え方の型」を練習できる。伸ばすには環境が大事
- 論理的思考力は「手順に分ける」「原因を探す」「説明する」など、観察できる行動として伸ばせます。
- プログラミングは作る→試す→直す(改善)の繰り返しが多く、思考の練習量を確保しやすい学びです。
- 家庭でも伸ばせますが、継続・難易度調整・フィードバックが課題になりやすいです。
- 教室は講師の質問・見取り(どこでつまずいたかの把握)と作品発表の場があり、思考が言語化されやすいです。
- 選ぶなら、ツールの有名さより「何をどう伸ばす設計か」で判断すると失敗しにくいです。
そもそも「論理的思考力」って何?子どもではどう見える?
論理的思考力は、難しい言葉に見えますが、家庭では次のような姿で見えます。
- 手順化できる:やることを順番に並べられる(例:宿題→明日の準備→自由時間)。
- 条件で分けられる:「もし〜なら…」を使って判断できる(例:雨なら傘、晴れなら帽子)。
- 原因を探して直せる:うまくいかない時に「どこが違う?」と見直せる。
- 説明できる:自分のやり方を言葉にして相手に伝えられる。
こうした行動は、テストの点数だけでは見えにくい一方、日常の会話や工作、ゲーム、宿題の進め方で少しずつ育ちます。
プログラミングで論理的思考力が伸びやすい理由
1)「命令を順番に並べる」=手順化の練習になる
プログラミングは、コンピュータに手順(順番)を伝える学習です。順番が違うと動かないため、自然と「何を先にやる?」が意識されます。
例(低学年にも近い感覚)
キャラクターを右に3歩動かしたいのに、1歩しか動かない。
→「3回繰り返す」「右に動く命令が1回しかない」など、手順の不足に気づきます。
2)うまくいかない時に「原因を切り分ける」=問題解決の練習になる
プログラミングでは、思った通りに動かないことが普通に起きます。このとき「センスがない」で終わらせず、どこが原因かを探して直す流れ(デバッグ:間違いを見つけて直すこと)を経験できます。
家庭でよくあるつまずき例
子ども:「なんで動かないの!もうやめる」
ここで大事なのは、正解を教えるより原因に近づく質問です。
(例:「どこまでは動いた?」「さっき変えたのはどこ?」)
3)作品づくりが「作る→試す→直す→伝える」を回しやすい(STEAMにもつながる)
プログラミングは、ゲーム、アニメーション、ロボット、工作など、いろいろな形で作品になります。これはSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学を横断して学ぶ考え方)とも相性が良く、作って終わりではなく、改善して伝える流れを作りやすいのが特徴です。
家庭でできる:論理的思考力を伸ばす関わり方(親が教えなくてOK)
家庭学習で大事なのは「親が先生になる」ことではなく、考える時間が続く環境と声かけです。
1)声かけは「答え」より「手順・理由」を聞く
- ×「こうすればいいよ」
- ○「まず何からやる?」「次は?」「なんでそう思った?」
子どもが言葉にしようとするだけで、思考が整理されます。
2)10分でいいので「振り返り」を入れる
長時間の学習より、短くても「振り返り」がある方が力になりやすいです。
- 今日できたことは何?
- うまくいかなかったのはどこ?
- 次は何を試す?
メモは1行でもOKです。
3)低学年は「できた!」が続く難易度にする
低学年は集中が短めになりやすいので、小さな成功体験が鍵です。「動いた」「音が鳴った」「キャラが跳ねた」など、すぐ見える成果がある教材が向きます。
4)高学年は「目的→設計→改善」を意識させる
高学年は、作りたいものが具体的になる一方で、詰まると手が止まりやすい時期でもあります。
最初に目的を決めるのがおすすめです。
- 「誰が遊ぶゲーム?」「何が面白い?」
- 「3つだけルールを決めよう」
5)忙しい家庭向け:親のサポートは「時間」と「場所」だけでも効果が出る
毎回横につく必要はありません。
- 週1回・同じ曜日に30分だけ「作る時間」を確保
- リビング学習で、困ったら声をかけられる距離にする
- 終わりに1分だけ「今日の見せて」を言う
これだけでも継続しやすくなります。
家庭学習と教室の違い:教室の方が「伸びやすい」主な理由
家庭でも取り組めますが、論理的思考力を伸ばすには、つまずき方に合わせた調整が必要です。教室には次の強みがあります。
1)「どこで詰まっているか」を講師が見つけ、質問で導ける
子どもが止まる理由は、知識不足だけでなく、手順の飛ばし・思い込み・確認不足など様々です。教室では、講師が「答えを言う」のではなく、質問で気づかせる形を取りやすく、思考の筋道が育ちやすくなります。
2)難易度の調整ができる(簡単すぎ・難しすぎを避けられる)
伸びる学習は「少し難しい」が目安です。教室では、子どもの理解に合わせて課題を増減し、成功体験を設計しやすくなります。
3)発表・共有で「説明する力」が伸びる
論理的思考力は、頭の中だけでなく、相手に伝えようとした時に強くなります。
教室で作品を見せたり、作り方を話したりすると、「なぜそうしたか」を言語化する機会が増えます。
4)継続しやすい(習慣化とモチベーション)
家庭では、忙しさや他の習い事で後回しになりがちです。教室は曜日と時間が決まるため、学習が習慣化しやすいメリットがあります。
「教室が合いそうかも」と感じたら、まずはカリキュラムや雰囲気を確認してみるのがおすすめです。
Kids with Codeの学び方(カリキュラムや体験)を見てみる
スクール選びのチェックリスト(比較の軸)
プログラミングスクールは、教材や見た目が似ていても、伸び方は設計で変わります。体験や説明を聞くときは、次を確認すると判断しやすいです。
- 目的:論理的思考力を伸ばしたいのか、作品制作を重視したいのか。
- カリキュラムの一貫性:その場の課題だけでなく、段階的にできることが増える設計か。
- 作品づくりの比率:作って終わりではなく、改善・発表まであるか。
- 講師の関わり方:答えを教えるのか、質問で導くのか。フィードバックは具体的か。
- 少人数度:子どもが置いていかれない人数・サポート体制か。
- 振替・継続支援:欠席時のフォロー、家庭での取り組み支援はあるか。
- 学年差への対応:低学年の成功体験、高学年の設計思考に配慮があるか。
よくある不安と誤解:気になる点はここで整理
Q1. ゲームばかりになりませんか?
「遊ぶ」要素は入りやすいですが、良い学習は遊びで終わらず“作る側”に回る設計になっています。
家庭では、時間を区切る(例:30分で1回見せる)だけでもメリハリがつきます。
Q2. 親がITに詳しくないと無理?
専門知識は必須ではありません。必要なのは「教える力」より、試行錯誤を応援する姿勢です。
スクールの場合は、つまずきを講師が見てくれるので、保護者の負担は軽くなりやすいです。
Q3. 何年生から始めるべき?
一概に「何年生が最適」とは言えませんが、目安はあります。
- 低学年:短時間で成果が見える教材だと続きやすい。
- 高学年:目的を立てて改善する学びに向きやすい。
大切なのは学年より、「作りたい」「動かしたい」気持ちがあるかと、続けられる頻度です。
Q4. 費用対効果が心配です
費用は家計に直結するので当然の不安です。判断のポイントは「時間あたりの学習の質」です。
- 子どもが一人で止まっている時間が長くないか
- つまずきが放置されず、次の一歩が見えるか
- 作品が積み上がり、説明できるようになっているか
体験で「家で同じことを再現できるか?」を考えると、納得しやすくなります。
信頼できる根拠:国の方針でも「プログラミング的思考」が重視されている
学校教育でも、プログラミングは「コードを書く技術」だけでなく、試行錯誤しながら筋道を立てて考える力(プログラミング的思考)を育てる目的が示されています。
- 文部科学省:小学校プログラミング教育の手引(2020年改訂)など
もちろん、プログラミングをやれば自動的に全員が伸びるわけではありません。適切な課題・振り返り・継続が揃ったときに、思考の伸びが起きやすくなります。
まとめ:論理的思考力は「作って、直して、説明する」で育つ
- 論理的思考力は、手順化・原因探索・説明などの行動として育つ。
- プログラミングは、作る→試す→直すを回しやすく、思考の練習量を確保しやすい。
- 家庭では声かけと習慣化が鍵。親が教え込む必要はない。
- 教室は難易度調整、講師の質問、発表の場で伸びやすい。
「うちの子に合うやり方を知りたい」「家庭学習とスクール、どちらが続きそうか相談したい」という方は、まずは情報収集として、体験やカリキュラムを確認してみるのが次の一歩になります。
