AIが身近になり、「プロンプト(AIへの指示)」さえ上手なら、子どもはもうプログラミングを学ばなくていいのでは。そんな迷いを感じる保護者の方は少なくありません。

この記事では、「AI時代 子ども プログラミング 必要?」という疑問に対して、将来に残りやすい力を整理します。あわせて、家庭での関わり方やスクール選びの判断材料もまとめます。

結論:AI時代にプログラミングが役立つのは「考え方の型」が身につくから

  • プロンプトは大事。ただし、指示の前提となる「考えの整理」がないと成果が安定しません。
  • プログラミングは、論理的に考える力、分解して進める力、確かめて直す力を練習できます。
  • これらは教科や日常の課題にも転用しやすく、AIを安全に使いこなす土台にもなります。
  • 向き不向きはあります。合う学び方は「作る→試す→直す→伝える」が回る環境かで見極めやすいです。

なぜ「プロンプトだけ」では足りないのか

プロンプトは、AIにやってほしいことを言葉で伝える技術です。けれど、AIに良い指示を出すには、そもそも何を作りたいか、条件は何か、どこまでできれば合格かを決める必要があります。

この「目的を決める」「条件を並べる」「結果を評価する」という部分は、プロンプト以前の力です。ここがあいまいだと、AIの回答がそれっぽく見えても、使えないことが起こります。

プログラミング学習は、こうした考えの整理を、手を動かしながら何度も練習できる点が強みです。

AI時代に伸ばしたい3つの思考力:論理・分解・検証

1. 論理的に考える力:手順を言葉にできる

論理的に考える力は、難しい数学の話ではありません。やることの順番を決めて、相手に説明できる力です。

プログラミングでは、キャラクターを動かすときに「右に3歩→止まる→ジャンプ」など、手順をはっきり書きます。すると、子どもは自然に、手順を言語化する練習になります。

家庭でも見える変化として、次のような行動が出やすくなります。

  • 宿題や準備を「まずこれ、次にこれ」と順番で言える
  • 友だちや家族に「こうするとできるよ」と説明しようとする

2. 分解する力:大きい問題を小さくできる

分解する力は、「やることが多くて無理」と感じる場面で特に役立ちます。大きなゴールを小さな作業に分け、1つずつ進める力です。

例えばゲームを作るなら、「タイトル画面」「操作」「当たり判定」「得点」などに分けられます。分けられると、今日やる分が見えて、達成感も作りやすくなります。

家庭での声かけ例です。

  • 「いま困ってるのは、どの部分?」
  • 「3つに分けるなら、何と何と何?」

親が答えを出すより、分け方を一緒に考える方が効果的です。

3. 検証する力:うまくいかない原因を探して直せる

検証する力は、「試して、結果を見て、直す」を回す力です。プログラミングでは、思った通りに動かないことがよくあります。そのたびに、どこでズレたかを確かめます。

ここで育ちやすいのが、失敗を怖がりすぎずに試行錯誤する姿勢です。大事なのは根性ではなく、確かめ方の型です。

  • 今の結果は何が起きているか
  • 本当は何が起きてほしいか
  • 違いはどこか
  • 1つだけ変えて試す

この型は、AIを使うときにも活きます。AIの答えをそのまま信じるのではなく、根拠を確かめたり、条件を変えて再質問したりできます。

低学年と高学年で「伸び方」と「続け方」は変わる

小学生といっても、学年で集中力や達成感の作り方が違います。始める時期に正解はありませんが、選び方のポイントは変わります。

低学年:短い成功体験を積みやすい環境が合う

  • 1回の学習で「動いた」「できた」が見える教材
  • 操作が直感的で、文字入力が少なめでも進められる
  • 講師がこまめに声をかけ、集中が切れたときに立て直せる

高学年:目的づくりと説明の練習が伸びやすい

  • 作りたいものを自分で決め、設計を考える機会がある
  • うまくいかなかった理由を言葉で振り返れる
  • 作品を人に見せて改善する流れがある

家庭でできる関わり方:親が教えなくても伸びる

プログラミングは、保護者が教材の中身まで教えなくても続けやすい習い事です。ポイントは「環境づくり」と「声かけ」です。

  • 時間を決める:週1回30分でも良いので固定する
  • 成果物を褒める:コードより「工夫した点」を聞く
  • 質問を増やす:「どうしたい?」「どこが変?」を使う
  • 最後の5分で振り返る:できたことを1つ言語化する

忙しい家庭なら、毎回見守る必要はありません。「週末に1回だけ作品を見せてもらう」でも十分に継続の支えになります。

プログラミングスクール選びのチェックリスト

「AI時代 子ども プログラミング 必要?」と考えるとき、結局はお子さんに合う環境かが大切です。次の観点で比べると判断しやすくなります。

  • 目的が合うか:作品づくり中心か、資格や検定中心か
  • カリキュラムの一貫性:何をどの順で身につける設計か
  • 作る→試す→直す→伝えるが回るか:振り返りや発表があるか
  • 講師のフィードバック:答えを教えるより、考え方を導くか
  • 少人数度とサポート:つまずきの放置が起きにくいか
  • 振替や継続支援:休んだときに遅れにくいか
  • オンラインの場合の安全性:通話管理、チャット運用、個人情報の扱い
  • 費用対効果:月謝だけでなく、学習頻度とサポート範囲で見る

もし「思考力を伸ばしたい」「作品づくりで自信をつけたい」「親の負担は増やしすぎたくない」と感じるなら、一度スクールの体験や相談で、授業の進み方を確認するのが早道です。

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よくある誤解:AIがあるからこそ「検証できる子」が強い

AIが便利になるほど、「答えらしきもの」は手に入りやすくなります。一方で、答えが合っているか、条件に合うかを確かめる力は、本人が持つ必要があります。

プログラミングは、動いたかどうかがはっきり出ます。だから、検証の練習に向いています。AIに頼ること自体が悪いのではなく、確かめながら使えるかが大切です。

ゲーム依存が心配:ルールで「作る側」に寄せる

画面時間が増える不安は現実的です。対策としては、遊ぶ時間と作る時間を分けることが有効です。

  • 週の中で「作る日」を決める
  • 作ったら家族に1分で説明する
  • 遊びは「やることが終わってから」の順番にする

スクールを選ぶ場合も、遊びっぱなしにならないよう、制作と発表、振り返りが組み込まれているかを確認すると安心です。

まとめ:AI時代に必要なのは、指示力より「考えを組み立てて確かめる力」

  • プロンプトは大事だが、土台は論理・分解・検証の思考力
  • プログラミングは、手順化、作業の切り分け、試行錯誤を体験で学べる
  • 低学年は成功体験、高学年は設計と説明が伸びやすい
  • 親は教えるより、環境づくりと声かけで支える

お子さんに合うかどうかは、実際の授業の雰囲気や、つまずいたときのフォローで決まる部分が大きいです。まずは情報を集めるつもりで、体験や相談を検討してみてください。

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参考資料

  • 文部科学省(2020)小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編
  • 文部科学省(2022)高等学校情報科「情報I」関連資料
  • OECD(2019)Future of Education and Skills 2030