算数の文章題や思考問題で、答えの計算以前に止まってしまう。そんな場面は多いです。
よくある原因は、式が立てられないことよりも、条件を整理できない、場合分けが抜けることです。中学受験の算数でも、ここで差がつきます。
この記事では、保護者の方が家庭でできる形に落として、「プログラミング的思考」で条件整理・場合分けを鍛える方法を紹介します。プログラミングスクールを検討する際の判断材料もまとめます。
結論:条件整理・場合分けは「手順化」と「例外処理」で伸ばせます
- 条件整理は「情報を分ける」「必要なものだけ残す」練習で上達します。
- 場合分けは「ルールを言葉にする」「例外があるか確認する」練習で漏れが減ります。
- プログラミング的思考は、もし○○なら→△△するを何度も扱うため、算数の文章題と相性が良いです。
- 家庭では、宿題の解き方を変えるより、声かけと小さな習慣で十分効果が出ます。
- スクールを使うなら、作品づくりと説明の機会があるかがポイントです。
そもそも「プログラミング的思考」とは何か
プログラミング的思考は、難しい専門用語を覚えることではありません。文部科学省は、小学校のプログラミング教育について、目的はプログラミング言語を覚えることではなく、プログラミング的思考などを育むことだと整理しています。
ここでいうプログラミング的思考は、簡単に言うと次のような考え方です。
- やることを順番に並べる
- 条件によって分けて処理する
- うまくいかない原因を探して直す
- 他人に伝わるように説明する
参照:文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」(2020年)
算数でつまずく子に多い「条件整理」と「場合分け」のズレ
条件整理で起きやすいこと
- 文章中の数字を全部使おうとして混乱する
- 何が聞かれているのかより、計算を先に始めてしまう
- 図や表に直せず、頭の中だけで処理しようとする
場合分けで起きやすいこと
- 場合が複数あるのに、ひとつだけで進める
- 境目の条件があいまいで、重なったり抜けたりする
- 例外を見落とす
これらは、能力が足りないというより、考え方の型がまだ身についていないことが多いです。型は練習で作れます。
プログラミング的思考が「条件整理」「場合分け」に効く理由
プログラミングでは、よくもし○○なら△△する、そうでなければ□□するという形を使います。条件が曖昧だと、思った通りに動きません。
そのため子どもは自然に次を意識します。
- 条件を言葉にしてはっきりさせる
- 条件が重なっていないか確認する
- 抜けているケースがないか探す
この動きが、そのまま算数の条件整理・場合分けの練習になります。
家庭でできる鍛え方:条件整理を強くする3つの練習
1)問題文を「情報」と「質問」に分ける
文章題を読んだら、まず次の2つに分けます。
- 分かっている情報
- 求めたいこと
声かけ例はこれだけで十分です。
- 「分かっていること、箇条書きにしよう」
- 「最後に聞かれているのは何?」
子どもが「とりあえず計算」になりやすい場合、最初の30秒をここに使うだけで変わります。
2)条件を短い文に直す
例えば「AはBより3大きい」を「A=B+3」と式にする前に、言葉で短く直します。
- 「AはBより大きい」
- 「差は3」
条件が複数あるときほど、短文に分ける効果が出ます。
3)表にしてから解く
人数、日数、お金、距離などが絡む問題は、表が強いです。書き方が分からない子には、保護者が最初の枠だけ作ってあげると進みます。
- 縦に「人」や「日」
- 横に「持っている数」「増えた数」
ポイントは、きれいに書くことではなく、情報の置き場所を作ることです。
家庭でできる鍛え方:場合分けを強くする3つの練習
1)「条件の境目」を言葉にする
場合分けで一番大事なのは、境目がはっきりしていることです。
- 「○○以上と、○○未満」
- 「奇数と偶数」
- 「勝つ、負ける、引き分け」
声かけ例は次です。
- 「分かれ目はどこ?」
- 「どっちにも入らないもの、ない?」
2)小さい数で試して、抜けを探す
いきなり本番の数字で考えると、場合分けが崩れます。まず小さい数で試します。
例えば「並べ方」「組み合わせ」系の問題なら、2人、3人の場合で全部書き出してみます。漏れが見えます。
3)自分の解き方を「手順」として説明する
プログラミングでは、手順が他人に伝わらないと再現できません。算数も同じです。
宿題の最後に1分だけ、次をやってみてください。
- 「まず何を決めた?」
- 「次に何の場合を考えた?」
- 「最後に何を足した?」
説明できると、場合分けの抜けに自分で気づけるようになります。
家庭でのミニ活動例:プログラミング的思考を日常に入れる
お手伝いを「もし〜なら」で書く
- 「もし食器が割れ物なら、先に端に置く」
- 「もし油が多いなら、先にキッチンペーパーで拭く」
ルールを増やすほど、条件整理と例外処理の練習になります。
ゲームのルール説明を子どもに任せる
ボードゲームやカードゲームで、子どもにルール説明をしてもらいます。場合分けが多いゲームほど効果的です。
保護者は「今の説明だと、この場合はどうなる?」と1つだけ質問します。責めずに確認するのがコツです。
プログラミング学習を使うなら:スクール選びのチェックリスト
算数の文章題につながる力を狙うなら、次の観点で見ると判断しやすいです。
- 条件分岐を扱う課題があるか
- 試して直す時間が確保されているか
- 作品づくりが中心か(作って終わりではなく改善があるか)
- 説明の機会があるか(発表、講師への説明、振り返り)
- 少人数でフィードバックがあるか
- 自宅学習の負担が重すぎないか(保護者が教える前提になっていないか)
- 振替やサポートなど、継続しやすい仕組みがあるか
もし「条件整理・場合分けを伸ばしたい」「作りながら試行錯誤する学びが合いそう」と感じたら、Kids with Codeのカリキュラムや学び方を一度確認してみるのも手です。
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よくある誤解:プログラミングをやれば算数がすぐ得意になる?
プログラミングは算数の点数を直接上げる魔法ではありません。ただし、条件整理や場合分けのような、算数で必要な考え方の土台を練習しやすい環境は作れます。
効果が出やすいのは、次のような変化です。
- 問題を読み飛ばさず、条件を拾える
- 図や表にして整理することが増える
- 「この場合は?」と自分で確認するようになる
こうした行動が増えるほど、文章題の正答率が安定しやすくなります。
まとめ:算数の伸びしろは「計算」より前にある
- 文章題でつまずく原因は、条件整理と場合分けの不足であることが多いです。
- プログラミング的思考は、条件を言葉にして分ける練習になりやすいです。
- 家庭では「情報と質問に分ける」「境目を言う」「小さい数で試す」の3点から始めるのがおすすめです。
- スクールを選ぶなら、条件分岐、試行錯誤、説明の機会があるかを見てください。
「うちの子の場合、どんな課題から始めると良いか」「オンラインと通学どちらが合うか」など、迷いがある場合は体験や相談を使うと整理しやすいです。
